残残雪を追う

 

1月30日、早朝の気配を感じて目覚まし時計より少し前に目が覚める。外はまだ暗いのにである。体内時計が米子城モードなのだろう。そのくせ「昨夜寝るのが遅かったし」「星空予報では大曇りだったし」「雪もほとんどないかもしれないし」などと布団の中で行かない理由に思いを巡らす。往生際が悪いのだ。

さて、実際に登城してみると、意外に大山がくっきり見えたり、城跡、市街地ともに雪が思ったよりは案外残っていたりして、残残雪の面白き景色に出会えた。ちょっとでも雪があると趣が全然違う。「ほらね、怠けないでよかっただろう」と誰かに言われたような気がした。振り返ると月が出ていた。

[  Y.OKA ]